伊那谷サラウンドから、緊急アンケート企画をお届け!
新型コロナウィルスの脅威に、世界は今までにない苦難に直面しています。
そんな中、音楽やアート・文化的な活動をしている方々は、大きな打撃を受けていながらも、それぞれに工夫した過ごし方をし、多くの人に前向きなメッセージを送っている人もたくさんいます。
今回は、伊那谷サラウンドが今まで縁をしたアーティストや文化的活動をしている方々に「 新型コロナと向き合うー文化・芸術の力と想像力を支えにー」と題したアンケートを実施。
それぞれの方の声を、みなさんにお届けします。
2回目は
名古屋在住 ジャズ・ボサノヴァのボーカリストであり、英語の講師もされている 大塚桜さん
大塚さんは毎年伊那谷でもライブを精力的に開催。
その歌声やステージングから、たちまちファンになる人も多く、音楽を通した「人との交流」も大切にされています。
2015年には、伊那谷サラウンド主催の野外ジャズイベント「伊那谷サラウンドJAZZ in ごんべえ邑」にもゲスト出演いただき、肌寒かった会場を大いに盛り上げ、温めてくださいました。
そんな大塚さんの「今の声」をお届けします。
Q1. 現在お住いの地域はどのような状況ですか?(町の雰囲気や自治体の対応など)
愛知県は、都市部と言うことで感染者数は多いようです。
三重県北部からは通勤圏なので、三重県からは愛知県への移動について自粛要請があります。
愛知県内部、愛知県から外への移動の自粛要請はまだありません。
東京都、大阪府などは新学期は休校措置をとっているが、愛知県は予定通り新学期を開始する予定。
(記入当時)
居住している地域や近所の様子は、普段通り落ち着いている模様。
近所の公園にもたくさん人が出ており、子供たちの歓声に心を癒されています。
Q2. 新型コロナで、お仕事や暮らしにどのような影響がありますか?
<歌手活動>
通常は、ライブハウス、レストランやカフェなどを会場としてライブを行っているので、
スケジュールが決まっていた演奏はすべてキャンセルとなりました。
キャンセル決定は、出演ミュージシャンからの辞退の連絡、そして、会場であるお店からの連絡でした。
今後、ライブなど演奏活動の見通しは立っていません。
<ボーカルレッスン>
・カラオケボックスを利用したレッスン生は体調を考えて休むとの連絡がありました。
また、カラオケボックスも休業しているところもあります。
・自宅スタジオでのレッスンは、「このような状況なのでなるべく外出は控えたい」という理由より、
レッスン再開ののめどはたっていません。
<英語講座>
・クラスに集まるタイプの講座は、軒並みキャンセルとなりました。そもそも、2,3月は企業、大学とも年度末と言うこともあり講座が少ないが、今年は残っていた講座も無期限延期となりました。
・5月に予定されていた企業での講座は、いったん8月に延期されました。
・大学で行う講座は、開始日をずらして開講予定だが、人が集まって実際に開講できるかどうかはまだわかりません。
*一部、オンラインでの講座実施への切り替えを模索中。
<在宅作業>
在宅業務で英語の通信講座の教材作成や解説を書いているので、現在はそれがほぼ唯一の収入。
外に出る仕事や予定が少なくなったのでこの仕事の比重が増えているが、気分転換が難しく、思考がかたよってしまうためこれ一本ではやりにくい部分もあります。
<暮らし>
人とのコミュニケーションが難しくなっている気がします。
考え方、生活状況がひとそれぞれで、会話をしても受け取り方、考え方、話し方によって理解のされ方が違うので
言葉を選んで気を付けて発言しなければなりません。ちょっと、ぎすぎすした感じになった気がします。
また、そもそも家に長時間いることが苦痛に感じるタイプなので、外に出かける予定がすくなくなったこと、
また、外に出かけていることを大っぴらに言いにくい雰囲気を感じこともあります。
Q3. そんな中で、どのように過ごされていますか?対応されていますか?
自分の状況や考えに近そうな人と、可能であれば話したり、会ったりします。
もしくは、家の中にいて、家の中でできることを探しています。
Q4. この状況下で、何か始めたことはありますか?
・自身の仕事に関することは、オンライン(Zoomなど)で何かできるように、情報収集中。
・今まで忙しかったので、また好きな読書を始めています。
・3月上旬に全国一斉で学校が休校になった際、中、高校生向けに応援の気持ちで、英語のお悩み相談室をLINE通話などオンラインで実施。実際の問題についての解き方や考え方の解説をしたり、学習方法など、中高生が疑問に思うことの質問を受け付けました。
4月以降もしもまた休校措置などがあるなら、時間をとってこのような学生向けのボランティアをする予定。
Q5. 一週間自宅から一歩も出てはいけない状況となったら、あなたなら何をしますか?
食料などの点検とその買い出し。
メールやSNSなどでネット上でコミュニケーションをはかります。
他には、在宅の仕事をする。本を読む。楽譜を作る。音楽を聴いて刺激を受ける、手付かずの勉強をする、などでしょうか。。。
Q6. もしあなたが、今とは全く違う職業になるとしたら何になりたいですか?または、何をしたいですか?
今の職業以外考えられない。考えたこともない。想像がつかないです。
Q7. Q6で答えた職業の場合、あなたなら今の状況をどう過ごしますか?または、どのように乗り越えますか?
今こそ音楽で人の気持ちを潤すことができればと思うが、経済力や情報力、技術力などがないとなかなか音楽をすることも難しいと感じている。まだ 自分が音楽で何ができるか は模索中。
Q8. 今の世界の状況を見て、何か連想したことはありますか?
具体的な連想はないけれど、浄化と淘汰の時代が来た、と思っています。つまり、価値観の変容。
これを機に人間、そして、日本人の価値観も大きく変わっていくのだろう、と考えています。
Q9. 新型コロナ感染拡大を機に、振り返ったこと、あらためて気づいたこと・考えたことなど、何かありますか?
ウィルスが怖いのではなく、今回のことによってどのように人は考えるのか、受け止めるのか、行動するのか、ということが根本だと思います。コロナウィルスという生き物を目の前にして、人や自分の価値感が浮き上がってくるいい機会だと思っています。
いったん、自分の価値観を確認したらぶれずに生きていきたいと思っています。
Q10. このような状況から、あなたが見出す「光」とは?
価値観とか、人とのかかわりとか、いろんなものを受け入れたり、気づいたりする時期だと思います。
今までとは違うことに出会うと人は不安に思ったり、恐れの感情が出たりする。でも、それでこそ受容や変容ができるので、もっともっと新しい世界や新しい自分に出会っていけるといいなと思う。一人一人がそのような新しいものに出会っていけば、楽しく、生きやすい人生になり、そんな人達が増えていけば社会も少しずつ変わっていく気がします。
Q11. このサイトを見ている方々へメッセージをお願いします
1人では知恵も経済力も技術力も限りがあるので、同じ思いをする人々ができる範囲で集まり、相談し、力を発揮できていければいいなと思っています。私がお役に立てることは協力していきたいです。
大塚桜 Profile
三重県四日市市出身。愛知県名古屋市在住。
幼少の頃より、好奇心は旺盛だったものの、声にコンプレックスがあり、また人前に出ることが苦痛に感じる性格だったが、
勢いだけで高校時代に1年間交換留学生としてオーストラリアの現地ハイスクールとカレッジに通学。
京都での大学生活を終了後、医薬部外品メーカーの海外・国内営業部に勤務し、主に韓国代理店の担当となり頻繁に韓国に出張するものの、その激務に疲れを感じ、子供のころに親しんだピアノやクラリネットというそれぞれの音色や、たくさんの人によって奏でられる音楽に癒しを求める。そして、あるイベントのコーラス隊にたまたま加わったところ、練習で一緒になったピアニストから「あなたは一人で歌うべきだ」と言われ、おぜん立てしてもらったライブで初めて人前で歌う。
その後すぐに、ブラジル転居することになり2年を過ごしながらビッグバンドなどでボーカルやバックコーラスとして活動。その後、シンガポール1年弱、マレーシア6年強などでも生活し、企業パーティー、披露宴、クラブなどで歌ったり、英語講師など様々な経験をした後、7年前から名古屋市に居を構える。現在も歌手、ボーカルインストラクター、英語講師として活動している。
オフィシャルHP https://sakuraotsuka.jimdofree.com/
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