伊那谷サラウンドから、緊急アンケート企画をお届け!
新型コロナウィルスの脅威に、世界は今までにない苦難に直面しています。
そんな中、音楽やアート・文化的な活動をしている方々は、大きな打撃を受けていながらも、それぞれに工夫した過ごし方をし、多くの人に前向きなメッセージを送っている人もたくさんいます。
今回は、伊那谷サラウンドが今まで縁をしたアーティストや文化的活動をしている方々に「 新型コロナと向き合うー文化・芸術の力と想像力を支えにー」と題したアンケートを実施。
それぞれの方の声を、みなさんにお届けします。
5回目は
長野県下伊那郡松川町出身、東京を拠点に活躍されている、シンガーソングライター・サトウリュースケさん。
人間の持つ懐かしさや切なさ、こみあげるエネルギーといった、形がなくても確かに感じられるものを、優しく繊細な歌詞と歌声、パフォーマンスで表現しつづけるサトウさんには、全国にアツいファンがたくさんいらっしゃいます。
近年では大好きな地元・松川町で、音楽イベントを主催されたり、松川町ふるさと大使に就任されるなど、地元を音楽の力で盛り上げようと尽力されています。
そんなサトウさんの「今の声」をお届けします。
Q1. 現在お住まいの地域はどのような状況ですか?
東京の中野は新宿から中央線の電車で一駅。
とても人の多い場所ですが、商店街やアーケード街の人通りは普段の1/3くらい。
比較的のんびりしていますが、普段と比べてイライラしている人が多い気がします。
普段マスクを売らない薬局以外のお店が2割増しくらいの値段でマスクを売っていたりします。
多分、単価が高いマスクなんでしょうね。
Q2. 新型コロナで、お仕事や暮らしにどのような影響がありますか?
僕はミュージシャン一本で、普段から人前で演奏をして暮らしてきましたが、まったく演奏できる場所がない状況です。
収入を全て断ち切られた状態です。
演奏させてくれているどのお店も、政府、東京都が出した自粛要請で休まざるおえません。
そしてミュージシャンもそういったお店も、今は世の中の風潮、風向きの気持ち悪さを感じています。
Q3. そんな中、どのように過ごされていますか?対応されていますか?
僕はこんな状況でも遊びたくて「完全無接触予算千円ソロキャンプ」と題して、セルフレジのスーパー、セルフガソリンスタンド、道端の無人露天野菜売り場などで食材を買ってバイクに乗って一人でキャンプへ出かけたりします。
あとは動画作り、新曲作成、歌とギターの練習と研究、録音作業など。
Q4. この状況下でなにか始めたことはありますか?
自分で動画を作成、そして配信をはじめました。
Q5. 1週間、自宅から一歩も出てはいけない状況となったら、あなたは何をしますか?
何かやっていないと罪悪感を感じて心臓がバクバクしてくる癖があるので、それを治せる良い機会かもしれませんね笑
Q6. もしあなたが、今とはまったく違う職業になるとしたら、何になりたいですか?または何をしたいですか?
今とあまり変わりませんが、旅をしながらその土地で自分に起きた事や思った事や歴史やお店や人など調べて、文章にするような仕事が良いですね。
Q7. Q6で答えた職業の場合、あなたなら今の状況をどう過ごしますか?またはどのように乗り越えますか?
旅をします。
Q8. 今の世界の状況を見て、何か連想したことはありますか?(映画や小説のワンシーンや、誰かの言葉など)
噛まれたら伝染しちゃうゾンビ映画です。
世界の価値観が数日でこうもがらっと変わったので。
Q9. 新型コロナ感染拡大を機に、振り返ったこと、改めて気づいたことや考えたことはありますか?
完全に人前での演奏が僕の収入源で、俺はやっぱりミュージシャンになっていたんだなと思いました。
そして音楽の新しい価値観と自分にとって新しい行動を身につける良い機会だと思いました。
Q10. このような状況から、あなたが見出す「光」とは?
想像力です。
以前、ゲイの方々が新宿二丁目で開催したHIV感染予防のイベントで歌う機会がありました。
HIVに感染した人、HIVで大切な人を亡くされた人などがステージでこの病について自分の人生と照らし合わせて喋るんです。
僕も自分の考えを語り、そのあとにそのまま演奏してイベントが終了といったものです。
その時に僕が彼らの話を聞いてから感じて話した内容は次のようなものでした。
例えばHIV感染者、同性愛、そういう言葉のもつ印象はとても強くその一言で片付けてしまう事が多いのです。
言葉の強さばかりに囚われ、その言葉の裏に隠れているあらゆる事は想像しません。
うつったら嫌だとか気持ち悪いとか。自分がその最中の人間だったらどう言われたら傷つくか、もっと細かく言えばこの話の流れでHIVに感染したら人にはどんな接し方をするか隣人や家族に打ち明けるのかしないのかの迷いなど。
あらゆる事は想像できるんです。
まさか自分が!?という事は生活での些細な言い合いですら起きています。
『思いやる』というのは、そういった想像力なんだと思います。
僕もなかなかできません。
でもそれが僕の思う『光』です。
Q11. このサイトを見ている方々へ、メッセージをお願いします
僕は上上Brothersのサトウリュースケです。
この状況をみなさんと乗り切ったら、せっかくなので会場へ是非とも足を運んでくださいね。
その時は一緒に楽しみましょう。
サトウリュースケ Profile
1983年1月生まれ。長野県松川町出身のミュージシャン。
東京と長野を拠点として全国はもちろん海外でも演奏するなど、さまざまな場所で歌う。
とにかく声が特徴的で懐かしさと新しさが漂う楽曲にその歌声が重なれば色濃い情景をみせてくれる。
【活動歴】
19歳 町のコンテストでグランプリ。
20歳 上京してインディーズ所属。
24歳 ホームレスになる。
25歳 長野から全国ツアー開始。
28歳 上京。
30歳 音楽だけに切り替える。
32歳 上上Brothersを組む。
現在は松川町ふるさと大使になり、地元での野外音楽祭を主催。
NHK、関西テレビ、FM愛媛、名古屋のローカルラジオなど、活動の拠点以外で楽曲や音楽活動を紹介されたりフェスなどへ出演したりしながら全国を飛び回る。
●YouTube 上上チャンネル
上上Brothers『ダンスワールド』MV
https://youtu.be/pYTAxTFnqW0
●上上Brothersボーカル、ギターにドリルをぶっさす!
https://youtu.be/ZNyaxCcAvx0
●webソロ用
http://m.ryusukegogo.webnode.jp
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